レスラーノート

サンドマン

SANDMAN

本名:ジェームズ・フリントン 1963年6月16日
デラウェラ州ウィルミントン出身
190cm 104kg

タイトル歴
ECWヘビー
ECWタッグ
WEWタッグ
XPWキング・オブ・ザ・デスマッチ
得意技
竹刀攻撃
ロシアン・レッグスイープ(河津掛け)
パイルドライバー

入場曲はメタリカの「エンター・サンドマン」。91年にフィラデルフィアのTWA(トライステート・レスリング・アライアンス)でデビュー。 92年にECWに参加。竹刀を片手にタバコを吸いながらビールを一気飲みする自堕落キャラで人気沸騰。11月16日にECW世界ヘビー級王座を獲得。レイヴェンらと共にハードコアマッチで大活躍した。 94年8月13日、ECWアリーナでのECWのビッグイベント「ハードコアヘブン」でトミー・ドリーマーと対戦。竹刀攻撃をくらって反則勝ち。

1995

95年2月4日、ECWアリーナでのECWのイベント「ダブル・テーブルズ」でキャクタス・ジャックとテキサスデスマッチ(3カウントのフォール後に相手が10カウント以内に起き上がらなければ勝利)。ダイビング・エルボードロップからのDDTに敗れた。4月8日、ECWのECWアリーナでのイベント「3WAYダンス」でシェーン・ダグラスのECW世界ヘビー級王座に挑戦。丸めこまれてフォール負け。4月15日、ECWのECWアリーナでのイベント「ホスタイル・シティ・ショウダウン」でシェーン・ダグラスのECW世界ヘビー級王座に挑戦。スタンディングでチキンウイング・フェイスロックを決められたがセコンドのウーマンがリングサイドからヒザの裏を竹刀で叩いてダグラスを後ろに倒してフォール勝ち。ECW世界ヘビー級王座を獲得した。7月15日、「ヒートウェイブ」でアクセル・ロットンを相手に防衛戦。サンドマンの竹刀に対して、ロットンが有刺鉄線バットを持ち出すハードコアな展開となり、最後はレッグドロップで勝利した。10月28日、マイキー・ウィップレックに敗れて王座転落。12月9日、マイキー、スティーブ・オースチンと王座をかけて3WAY戦で対戦。1本目はオースチンがマイキーに勝利。2本目はサンドマンがオースチンにフォール勝ちし、王座奪回に成功。

1996

96年1月27日にレイヴェンに敗れて王座転落。

1997

97年4月13日、ECWの初のPPV「ベアリー・リーガル」で王座挑戦権を賭けてリチャーズ、テリー・ファンクを相手に3WAYマッチで対戦。試合終盤にテリーにゴミ缶を頭にかぶせられ、その状態でリチャーズのスーパーキックをくらい、最後はテリーのムーンサルトプレスにフォール負け。11月30日、PPV「ノーベンバー・トゥ・リメンバー」でサブゥーとテーブル・アンド・ラダーマッチで対戦。激しく痛め、痛めつける壮絶な試合となった。いくつもの机が崩壊する大乱戦を展開し、最後はハシゴを使ったアトミック・アラビアン・フェイスバスター(ハシゴをあてがってのトップロープからのダイビング・レッグドロップ)をくらってフォール負け。12月、FMWに来日。ECWそのままのファイトで強烈な印象を残した。12月19日、駒沢オリンピック公園体育館大会でテリー・ファンク、ババ・レイ・ダッドリーを相手に3WAY戦。6分32秒、ババのババ・カッターからテリーにフォールされて敗れた。試合は8分18秒でテリーの勝利。試合後に再びリングに上がり、テリーにバドワイザーの缶を渡した。12月22日、後楽園ホール大会でサブゥーと対戦。雪崩式フランケンシュタイナーや、ラダーをサブゥーの上に載せてのローリングセントーンなどで奮闘したが、13分13秒、トップロープからラダーを投げつけられた直後にダイビングギロチンドロップをくらってフォール負け。試合後に自分のTシャツを着ていたファンをリングに上げて一緒にビール一気飲み。南側入口の上に立ち、ファンに一礼してから退場した。

1999

99年1月、有刺鉄線をグルグル巻きにしたキャラ、ハードコアハックの名でWCWに登場したが11月にすぐに離脱。その後はECWでエースとして活躍した。

2000

00年5月14日、PPV「ハードコアヘブン」でライノのTV王座に挑戦し、ゴアをくらってフォール負け。7月16日、PPV「ヒートウェイブ」でライノのTV王座に挑戦。鉄柵の上へのパイルドライバーをくらってフォール負け。

2001

01年1月7日、ECWの最後のPPV「ギルティ・アズ・チャージド」でジャスティン・クレディブル、スティーブ・コリノを相手にテーブル、ラダー、チェア、竹刀マッチで対戦。ハードコアマッチを展開し、最後は巨大ハシゴを上って頭上に吊るされたベルトを取り、ECW世界ヘビー級王座を獲得した。試合直後に乱入したライノを相手に防衛戦。エプロンから場外の机の上へのパイルドライバーをくらってもカウント2で返したが、パイルドライバーに敗れて王座転落。1月13日のECW最終興行のメインでジャスティン・クレディブルと対戦し、あっけなくスリーカウントで敗れた後、再試合でハードコアマッチを展開して勝利。ECW崩壊後はTNAで活動。その後は東部のインディ団体にスポット参戦。プロレス以外には建築の現場監督も。05年4月17日、ディファ有明でのサブゥーのチャリティ興行「WE LOVE SABU」に出場。伊東竜二と組んでBADBOY非道ネクロ・ブッチャー組と対戦。くわえタバコと左手に竹刀、右手にビールの缶を携えて、花道ではなく非常口から入場。客席でビール缶をひねりつぶして観客にビールの噴水を浴びせ、試合では竹刀攻撃で圧倒。6分14秒、最後は伊藤がドラゴンスプラッシュで非道に勝利。試合後、サンドマンは伊東にビールを渡し、祝杯をあげさせると、続いて非道、ブッチャーにもビールを渡し、2人とも勢いよくビールをあける。最後は会場に来ていたサブゥーもビールをあけ、リング上で抱き合った。6月10日、シェーン・ダグラスを中心としたECW残党による企画「ハードコア・ホームカミング」でセミファイナルに出場し、レイヴェンと対戦して敗れた。6月12日、WWEが企画したECWワンナイトスタンドに出場し、メインイベントでトミー・ドリーマーと組んでダッドリーズと対戦した。試合後、サンドマンのビール注文に応じて、ストーンコールド・スティーブ・オースチンが登場。オースチンの挑発から、ECW派と反ECW派の間で乱闘が勃発。最後はECW派が蹴散らして大会が終了した。

2002

02年1月12日、XPWのカリフォルニア州ロサンゼルス大会でコナンと対戦。ノーコンテストに終わった。1月、FMWに来日。2月3日、FMWのひらかたパークイベントホール2大会でビック・グライム、サブゥーと3WAYマッチ。13分8秒、サブゥーが雪崩式フランケンシュタイナーでグライムに勝利。2月4日、後楽園ホール大会で冬木弘道と組んで黒田哲広、サブゥー組を相手にWEWタッグ王座決定戦。16分54秒、冬木がラリアットで黒田に勝利。WEWタッグ王座を獲得した。2月23日、XPWのカリフォルニア州ロサンゼルス大会でシュプリームの王座に挑戦。カオスとベロニカ・ケインが乱入して雪崩式ダイヤモンドカッターを決め、そのままフォール勝ち。XPWキング・オブ・ザ・デスマッチ王座を獲得した。7月20日、XPWのカリフォルニア州ピコ・リベラ大会でキング・オブ・ザ・デスマッチ王座決定トーナメントに王者として参戦し、1回戦でシュプリームと対戦。ダイビング・ボディプレスに敗れた。10月5日、XPWのペンシルベニア州フィラデルフィア大会でポーゴ・ザ・クラウンと対戦。ラダーの上へのパワーボムに敗れた。

2003

03年2月12日、TNAの放送でレイヴェンとフォールズカウントエニウェアマッチ。場外のバルコニーの下の机の上に乗せて、バルコニーの上でサンドマンがダイブをアピールしていたところに、乱入したロウ・キーに机の上に突き落とされて(レイヴェンは机の上から回避)、フォール負け。2月19日、TNAの放送でスティーブ・コリノと組んでレイヴェン、ロウ・キー組と対戦。レイヴェンのDDTにサンドマンが敗れた。2月26日、TNAの放送でAJスタイルズとノーDQマッチ。スタイルズをトップロープに座らせて殴っていたところでレイヴェンが乱入して背後からイス攻撃をくらい、雪崩式スタイルズクラッシュに敗れた。3月5日、TNAの放送でケビン・サリバンをレフリーにレイヴェンとクロックワーク・オレンジハウス・オブ・ファンマッチ。周辺に凶器が吊るされたリングで試合を行ない、場外戦で消火器を噴射され、観覧席の横のバルコニーから机が積まれた場所に落とされて敗れた。6月11日、TNAの放送でハード10トーナメント(凶器で攻撃すると1点、机を破壊させると5点。10点先取で勝利)に参戦し、1回戦でデボン・ストームと対戦。相手を場外の机の上に寝かせリング上のラダーの上からのダイビング・ローリング・セントーンを決めて11対7で勝利。6月25日、TNAの放送での準決勝でソニー・シアキと対戦。9点まで取られたが、相手を場外の机の上に寝かせトップロープからのダイビング・ローリング・セントーンを決めて11対9で勝利。7月2日、TNAの放送での決勝でニュージャックと対戦。場外戦で7対7となり、バルコニーでイスを振りあげた相手をショルダースルーで投げ捨てて下にあった机を破壊させて12対7で勝利。ハード10トーナメントに優勝した。7月30日、TNAの放送でエドワード・チャステイン(アイスバーグ)と対戦。ホワイト・レッグスイープで勝利。8月27日、TNAの放送でアビスと対戦。ブラックホールスラムに敗れた。10月1日、TNAの放送でデビッド・ヤングと対戦。雪崩式フランケンシュタイナーからのダイビング・ローリング・セントーンで勝利。11月5日、TNAの放送でシェーン・ダグラスと対戦。フロントスープレックス2連発に敗れた。

2005

05年10月9日、ZERO1−MAXの後楽園ホール大会で大谷晋二郎と組んで田中将斗、佐々木義人組と対戦。10分20秒、大谷がジャーマンスープレックスで佐々木に勝利。10月10日、ZERO1−MAXの後楽園ホール大会で田中将斗と対戦し、ハードコアマッチを展開。イスの上への雪崩式フランケンシュタイナーを決めたが、9分53秒、イスの上へのスイングDDTに敗れた。その後、WWEが復活させたECWに登場し、中心選手として活躍。

2006

06年10月にはWWEの日本公演に出場。18日にはトミー・ドリーマーの試合後に乱入し、凶器でドリーマーを襲うケビン・ソーンを竹刀でめった打ち。ドリーマーと共に観客席でビールをあおった。19日にはトニー・ドリーマーとハイランダーズと組んでスピリット・スクワッドと対戦。試合に勝利してから観客席になだれこんでビールをぶちまけた。

2007

07年4月1日、レッスルマニア23で、ECWオリジナル対ニューブリードとして、RVD、トミー・ドリーマー、サブゥーと組んでイライジャ・バーク、ケビン・ソーン、マーカス・コーヴァン、マット・ストライカー組と対戦。RVDがストライカーにファイブスター・フロッグ・スプラッシュを決めて勝利。RVD、サブゥーが退団した後、7月にRAWに移籍。7月22日、「グレート・アメリカン・バッシュ」でカリートとシンガポールケインマッチ(コーナーに置かれた竹刀を使って攻撃できる試合形式)で対戦。竹刀を奪い、振りあげたまではよかったが、カリートにかわされて、バックスタバーで敗れた。9月にWWEを離脱。10月19日、サンフランシスコで開催された「レッスル・ファンフェスタ2007」のメインに登場し、グレート・ムタ、スティーブ・コリノと3WAY戦で対戦。試合終盤にムタに毒霧を浴びてサンドマンがリングに転落。15分56秒、ムタのシャイニング・ウィーザードがコリノに炸裂し敗れた。

2008

08年3月14日から19日にかけてイギリスの団体NLWのツアーに出場。3月22日、PWSのニューヨーク州ヨンカーズ大会でネクロ・ブッチャーと対戦。丸めこんでフォール勝ち。7月、ニューヨークのレストランで行われたキャプテン・ルー・アルバーノの75歳の誕生日パーティーで泥酔し、店員や駆けつけた警察官にグラスを投げつけて逮捕。XWF旗揚げ戦への来日が決まっていたが、直前で来日がキャンセルとなった。

2010

10年11月10日から21日にかけて、フランス遠征。AWRのシリーズ全7大会に出場。

2018

18年10月14日、ROHのペンシルバニア州フィラデルフィア大会でサイラス・ヤングと対戦。ミザリーに敗れた。11月8日、MLWのイリノイ州シセロ大会でブライアン・ピルマン・ジュニアと対戦。エビ固めでフォール勝ち。

2019

19年2月2日、MLWのペンシルベニア州フィラデルフィア・2300アリーナ大会でトミー・ドリーマーと組んでデイビーボーイ・スミス・ジュニア、ブライアン・ピルマン・ジュニア組と対戦。スミス・ジュニアのイスの上へのパワーボムにドリーマーが敗れた。6月14日、インパクトの放送でキラー・クロスとエクストリームルールマッチ。クロスジャケットチョークに敗れた。



スクラップブック
サンドマン はじめのうちはこのオレにもどうしてかわからなかった。ほんとうにわからなかった。ポールは、オレにこういったよ。なあ、お前さんがいきなりオーバーした(人気者になった)のはどうしてだかわかるか、ってね。なぜだと思う?
−−なぜでしょう?
サンドマン ポールはにやりと笑ってこうつぶやいた。だれでもサンドマンみたいなオッサンをひとりくらい知っている。どこにいて、どんな仕事をしていようとも、すぐそばにサンドマンみたいな男がひとりはいる、ってね。近所の居酒屋へでも行ってみな。きっとカウンターにサンドマンがいて、真っ昼間からビールをあおってる。悪い人間じゃないし、話してみれば人のいいところもある。でも、どうしようもないくらい自堕落なオヤジ。だから、ECWアリーナにやって来る観客は、オレに親近感を持つんだってさ。
(中略)
−−デビュー以来、ずっとリングネームはサンドマンですか?
サンドマン ああ、そうだよ。オレがまだルーキーだったころ、7年前のことだな、あるプロモーターがつけてくれたリングネームだよ。ハイウェイ沿いによく大きなビルボード広告があるだろ。そこにこんなコピーが書かれていた。“ミスター・サンドマンのベッドスプリング&マットレス”。ようするに家具屋の宣伝だ。オレはいい加減なプロモーターからどうしようもなくいい加減なリングネームをいただいちまったってわけだ。まあ、使ってるうちに愛着がわいてきたけどな。
−−メタリカの“エンター・サンドマン”ではないんですね。
サンドマン たいていのファンはそう思ってるみたいだけどな。サンドマンってのは子守歌に出てくる“睡魔”じゃねえか。だったら、フィニッシュにはスリーパーホールドを使うべきなのかもしれないけど、ECWアリーナでそんなヤワな技を使ったらそれこそブーイングを食らっちまうからな。
−−きっと、そうでしょうね。
サンドマン “ミスター・サンドマンのベッドスプリング&マットレス”って会社はもう潰れちゃって、あのビルボード広告ももうなくなった。だから、いまはオレがサンドマンなんだ。まあ、いいんじゃないか、それで。
(週刊プロレスNO.784(97年)より)