ムシャッピーBBS


第4回  松井紳介 
過去の掲載分はこちら!→
       



諸君!暑い毎日じゃが、元気に過ごしておるかの〜?(全裸で激しく腰を振る事によってチンチンで起こす風・「チン風(チンプウ)」で、立てたタバコを次々となぎ倒しながら) 最近、依頼に目を通しておると、恋愛に関するものが非常に多いのじゃ!
とりわけ、ナイーブな若者達から寄せられた、何をどうしたいのやらよく解らん内容の依頼が目立つ。こういうのは、恋の悩みというより、一種の病気じゃな!わしは「心のSARS」と呼んどるんじゃ。
S・・・側にいて A・・・あたためて R・・・理由なんかないぜ S・・・好きになるのなんて

そんな中から、今回はこの依頼を採り上げるのじゃ!(アメリカン・スクールで、大勢の父兄が固唾を呑んで見守る中、バースデー・ケーキに立てられたロウソクを「チン風」で吹き消しながら)

依頼
19歳の学生(♂)です。
マ・フィ〜アさん、俺の悩みを聞いて下さい。同じ大学の子についてです。
彼女は、特定の仲良い奴とかいないようなタイプで、一人でご飯を食べていたり、それまであまり喋った事とか無かったんです。
ある時たまたまバスで一緒になって話してみたら、通じ合う奴と出会った時の、会話のテンポがどんどん上がっていく感じって解りますか? ブロード・バンド時代到来って感じで、「小学校の時、黒いランドセルを背負っていた」とかエピソードにもやられるものがあって、いいなと思う様になった。
後から女友達に聞いたんですけど、実は結構色んな奴がいいと思ってて、告白しては振られてたりしてるらしい。「好きなの?」と聞かれて、何故か牽制しました。そこら辺からおかしくなっていった。
その後電話して、学校の近くで遊んだんですけど、全然盛り上がらなかったんです。魂の兄弟かと思う位話は合うんですが、逆にその事にいちいち衝撃を受けて、言葉が出てこなくなる。
顔合わせるのがツラいというか、避ける感じになって、それが向こうにも伝わったっぽくて、俺は何をしてるんだか分かりません。
一方でGoogleとかでその子の名前で検索してみたり。同姓同名のママさんバレーの有名な選手がいるみたいで、その人の情報がいっぱい出てきた。全国大会出場チーム、とか。これって軽いストーカーですか?
彼女と出会って、俺は不幸になりました。
あんな子を基準にしたら、他の奴は全員色褪せる。毎日が、灰色です。立ち喰いソバしか食った事ない奴は、それが本物のソバだと思って生きてるじゃないですか。そっちの方が幸せだったな。
自分で狂ってると思ったのは、昨日本屋でパウル・ツェランて人の「誰のものでもない薔薇」って詩集を見て、タイトルで万引きした。衝動的に。
好きだって気持ちを殺して、友達関係維持路線で行こうかとも考えたんですよ.、少なくとも側にいれるから。でも、それって究極のストーカー行為かなと思って止めました。
マ・フィ〜アさん、音楽は、俺を救えますか?頭痛の時にバファリンが効いている間位の時間でも、俺を楽にする事が出来ますか?教えて下さい。

---------------------------------------------------------------------

・・・典型的な、「心のSARS」症例じゃな。選曲の前に、愛の鞭じゃ。お前に一言クギをさしておく!
「ストーカーって言葉にビビってる位なら、恋なんてやめちまえ〜!!!!」
よ〜し、ぴったりの処方箋を出してやろう。ニュージャージー・スウィートじゃ!!!!

その中から、WHATNAUTSWhat's Left To Giveを選曲でマ・フィ〜ア!!
※ ニュージャージーのスウィート・ソウル
70年代初期の、黒人コーラス・グループによるラブ・ソング「スウィート・ソウル」といえば、ギャンブル&ハフ等、フィラデルフィア産の洗練された音作りが最も一般的です。対して、同時期のニュージャージーからは、主に黒人マーケットに向けて、もっと泥臭く、荒削りなサウンドを持つグループが数多く生まれました。マンハッタンズ、モーメンツ、ファースト・クラス等がその代表です。


(アメリカン・スクールの父兄達と、「コンピューター2000年問題」「冬彦さん現象」等をテーマに、口臭のキツい口でディスカッションを続けながら)
ニュージャージー・スウィートの作品群は、録音作品として独特じゃ。
曲の作り自体は、ストリングスやホーン、鍵盤楽器等を配した、流麗なものじゃ。演奏は、ラフで熱い。それらが、貧しい制作体制を想像させる、異様にこもった暗い音像の中で響く時、聴く者に不思議なインパクトを与えるのじゃ。
密室的な、どこまでも内向していく様な官能性を持ちながら、フル・ボリュームのカー・ラジオみたいなヴォーカルの過剰な感情表現や、リズム・ボックスの様に歪んだスネアの連打がそれを邪魔し、黒人街のリアリティへと連れ戻す。その振幅には、ギャグと紙一重の美学があるのじゃ。「番長の初恋」って感じじゃな。

巨大な歌舞伎揚げをすっぽりとかぶり、床との隙間からランランと眼を光らせながら
この曲を聴いて、よ〜く考える事がよい!今のお前に欠けている物が何か、見えてくるはずじゃ。そしてそれは、リスクを伴った行動へとお前を導くじゃろう。SOULを見せるのじゃ!!!!

選曲のご依頼、「最近、精悍になった」等のご意見は→マ・フィ〜ア・ポストまでお気軽に
ムシャッピーBBS
Dedicated to Daddy U-ROY