小市民ダークロのありがちで気の抜けた感じのやつ

近どう和一と犬


6月1日
3年3組11番 近どう和一
きょうは、しゅくだいできょうから日記を書くことになった。きょうは犬をころした。
6月2日
3年3組11番 近どう和一
きょうもいえで犬をころした。いつも、ころしている。
6月3日
3年3組11番 近どう和一
きょうはいえで犬とたたかった。犬よりも、ぼくのほうがつよかった。そして、犬をころした。
6月4日
3年3組11番 近どう和一
しゅくだいがむずかしかった。犬におゆをかけたら、しななかった。
6月5日
3年3組11番 近どう和一
きょうはいえで犬とおふろに入った。おふろに入ったら、犬がしんだ。
6月6日
きょうはおかあさんがかえってこないので、よるまで犬をころしていた。
6月7日
きょうは、テレビを見ていて気にいったので、テレビみたいに犬を首ちょんぱしてあそんだ。首をとると犬がなかないのでうるさくない。
6月8日
きょうは、さんたくんがいえにきた。さんたくんの家にはきょうりゅうがいるんだって。きょうりゅうは、つよいんだって。すごい音でなくんだよ。ふたりで犬をふんづけてあそんだ。
6月9日
さんたくんが「もう犬をころすのはやめよう」と言った。だからきょうは犬をころさなかった。さんたくんといっしょにテレビを見た。
6月10日
さんたくんはぼくのまねをする。かおもぼくにそっくりだ。きょうはさんたくんといっしょにねた。ぼくのゆめにも、さんたくんが出た。
6月11日
きょうも、さんたくんといっしょにあそんだ。公園に行って、サッカーをした。
6月12日
先生ごめんなさい。さんたくんは、うそでした。友だちをかかないと、おこられるので、かきました。ほんとうは、まいにち、犬を、ころしていました。
6月13日
家で「学校のことをかきなさい」とお母さんが言った。でも学校で「楽しかったことをかきなさい」と先生が言った。学校よりも犬をころすほうが楽しい。
6月14日
ぼくはてんこうするかもしれません。お母さんが言っていた。ぼくはいやだ。ぼくはないた。犬をころしまくった。ぼくは、犬のだいじなところをこわした。こわしてはいけないところをこわしていた。犬がもえた。
6月15日
学校から帰ってきたら、あたらしい犬がきた。犬はこのまえころした犬とおなじやつだった。ぼくはきょうりゅうのほうがよかった。だから、よるになって、またころした。
6月16日
きょうは、犬を、ころしたくなった。だけど、犬がいなかった。いやだったので、外に行って歩いた。さむかった。変なものがゴミすてばにいた。変なのが、ないていた。小さかった。ぼくはいつも犬にするみたいにたたいた。そうしたら、いたそうに、ないた。ふるえていた。すごいびっくりした。もってかえって、お母さんに見せたら、びっくりしていた。お母さんはへんなのと動物のびょういんに行った。ぼくは家でまっていた。
6月17日
がっこうからかえったら変なものがいた。変なものは犬だった。ねこだと思ったのに。「いつものようにころしてはだめよ」とお母さんが言った。この犬は、たたくとにげたりないたりする。さわるとやわらかかった。あたたかかった。たたくより、さわっているほうがいいと思った。
6月18日
犬はときどき、ぼくがわるいことをするとぼくにかむ。かまれたので、ぼくはいたいのでないた。お母さんに言うと「かまれるのはカズがわるいことをするからでしょ」と言われた。そうかあと思った。いたいことされると、ぼくもおこる。犬もおこるんだよ。お母さんが「なまえをつけてあげなくちゃね」と言った。
6月19日
まえの犬よりも、さんたのほうがいい。ロボットだとだめだ。ぼくとあそんでいると、さんたがウンチをした。犬も、ウンチをするんだよ。ぼくと、おなじだ。