アケミが肉親の様に慕っている実業家のミツコと横浜へ。
ホテル最上階のバーで夜景を眺める。
アケミ「またあたしだけオレンジジュースかよ。つまんねえ」
ミツコ「それで? そのサユリって子はそんなに賢いんだ?」
アケミ「うん、凄いよ。デッカイ家に住んでるしさ、お父さんもお祖父ちゃんも皆いい大学出てて、立派な人ばっかなんだ。所詮、ウチの家族なんかとはデキが違うんだよねー」
ミツコ「アケミ、それは違うよ」
アケミ「え?」
ミツコ「今から40年前、東京オリンピックの頃。行政に掛け合って、私達の街に電話とか水道を引かせた人がいるんだ。誰だと思う?」
アケミ「え、誰?」
ミツコ「あんたのお祖父ちゃんだよ、アケミ」