小市民ダークロのありがちで気の抜けた感じのやつ

ドラクエ研究会そして伝説へ


「まあ、なんだな。過去の恥部をさらけ出して好きな女の子の気を引こうとしても、過去の経験からしてダメなのは分かってるんだけど。でもまた思わず過去の恥部をさらけ出して好きな女の子の気を引こうとして、さらにダメな経験がたまっていくんだけど。過去の恥部がまたその過去の恥部を呼んで無限増殖していくんだけど。だんだん話すこと多くなっていくんだけど。まあなんだな。その一種のバリエーションみたいな奴で、昔、ドラクエ研究会を作ったんだよ。おれと友達とかわいい女の子の三人で。ドラクエってあんじゃん。ジャムじゃん。それじゃあパンじゃん。わざわざ買ってきて、その女の子にあげたのさ。向こうははじめから欲しがっていたので大喜び。「ここの洞窟が分かんなくてねえ」と、おれ、電話しまくり。「ええ!そんなに進んだの?全然分からないよ。・・・え?ちょっと言葉だと分かんないなあ。ちょっと俺んちまで来て教えてくれない?」その当時もう一人の研究会員の友達には一度も電話しなかったな、私用でも。でもドラクエ買ってあげたんだけどな。おれ、一人で三つ買ったんだよ。ほんの一時期ドラクエと飯食ったりドラクエと映画見に行ったりドラクエとドライブしたりドラクエとドラクエしたりした。ドラクエ三昧の日々だった。で、ドラクエを攻略したかというと、その女の子が攻略できなかったように、ゲーム自体も攻略できなかったと・・・。で、まあ、いま、君の目の前にいるんだけど、よかったらPS2を買ってあげようか?ファイナルファンタジーをやろうよ。次回作が出る頃には、おれ、30歳越えちゃいそうだから、まさに「ファイナルファンタジー」。ピッタリの名前だよ。どう?どう?でも君相手だと、最強のロールプレイングゲームになっちゃいそうだなあ・・・・・・。難易度高そう」