小市民ダークロのありがちで気の抜けた感じのやつ

瞑想2008

2008.05(3)
あまり眠れなかったせいか

あまり眠れなかったせいか、起きるのがつらかった。でも起きてからは楽。頭がすっきりしている。カーテンから陽光が。 光の加減が暖かい。お茶を淹れ、みかんを食べる。お茶うまいね、みかんうまいね。

22時に寝て7時半に起きる。そんなに大雨ではない。さすがに何日も水をあげてないため、ローズマリーに水をやる。チキンラーメンと特濃牛乳の朝食。シャワー、掃除、12時に外出、九段下へ。雨がやんでいる。ちょっと体がだるい。プロレス雑誌を2冊買ってスターバックスでコーヒーフラペチーノ。1番大きいサイズにして、さらに冷房が効いていたので寒くなった。ひと休み。靖国神社に寄り、北の杜公園から二の丸庭園へ。緑がたくさんあって落ち着く。雨が上がったばかりのせいか人が少ないので静かな散歩を満喫。ツツジがすばらしくきれい。大手町を通ったが、さすが日本の中心地、たくさんの豪華なビルが立ち並び、日本とは思えない。私の勤める会社とは比べものにならない。あまりの企業力、資金力に翻弄される。高田馬場に行き、吉野家で並と卵。家に帰ってプーアル茶を飲む。濃すぎて真っ黒。薬草のような味わいになった。

6時50分に目が覚め、ベランダの鉢を日向に移動させる。ボーっと20分間ベランダにいる。アップルミント、鼻を近づけても、なにも香らない。買ったときは甘い香りがしたような気がしたのだけど。洗濯物をたたんで出勤。くだらない細々したことをしてたら一日が終わった。トニーがレオタードとタキシード。リバーシブルとリーズナブル。の意味を間違えてた。大丈夫か。帰りに青物横丁の焼肉屋でじんたん、天ちゃん、トニーで5000円で食べ放題飲み放題。人生で1番肉を食べた。楽しかった。天ちゃんの終電がぎりぎりだったので反省。

渋谷に着いて乗客が降りるのでいったんホームに降りる。ビルを見ると、バーなのか、酒瓶が並んでいるのが見える。酒瓶の代わりに本が並んでいるバーをやったら、流行らないだろうか。「マスター、ドストエフスキーのロックで」マスターは原書を渡す。客は一気に読み通し、カウンターに(精神的な意味合いで)空になった原書をドンと置いて体を震わせる。「うーん。しみるねー」太宰7、小田さくのすけ3で割ったオリジナルカクテル「夫婦失格」がこの店の人気だ。「マスター。これ水割り?ちょっと薄いよね」「はいマンガ日本の歴史です」「マスター。このキャッチャーインザライ、古くなっちゃったから、カクテルにしてよ」「はい、村上春樹で割ってみました」「うわ、クセがあるなー」マスターも大変だ。

映画「僕の大事なコレクション」感想。 これ、面白い。ユダヤ人的な「物の価値観」と「ルーツ探し」と「家族観」が巧く表現されているように見えた。主人公の趣味というか生きる動機は、家族の持ち物のコレクション。収集癖。これだけで変わっている性格だ。彼の収集コレクションのうち、1個しかゲットできてない存在がおじいさん。おじいさんだけ、彼にとって謎であることが分かる。これはおもしろい表現だ。「結局のところ、おじいさんは何者であるのか。まだゲットできるお宝はないか」物語としては動機づけが的確だ。それは主人公自身のルーツを探しに行く旅でもある。この行動は、主人公がバカにしていたユダヤ人の発想である矛盾も面白い。「ゴー・トラビ・ゴー」でも活躍していたが、トラバントは、やっぱり映像的に最高だ。とても美しい風景の中で走るトラバントは、見ているだけで非常に楽しい。アメリカ国家でお出迎え、トラバント、盲目に見える運転手など、主人公の周囲に展開するドキドキ感を演出するのが巧い。サニーデイビスジュニアジュニアという名の犬の名づけ。サニーデイビスジュニアはユダヤ人だが、おじいさんはユダヤ人が嫌いという矛盾。主人公は、すごく変人なんだが、親近感が沸く。この映画を見終わった後、世界が変わって見えた。

圧迫される空気の中をどこまでも身をへらしてすすんでいく渡り鳥のような自我が、南の楽園、甘美な土曜日、日曜日を目指して進んでいくが、静かに身を横たえる感覚で気を紛らわせ、重い重い嵐の中を飛ぶ、はぐれた1羽が、そんなに遠くまでいけるわけがない。

週末的な自由。自由な週末。終末的な自由。自由な終末。

大崎で電車の発車を待つ。車内は、サラ金、酒、転職斡旋会社、雑誌の広告で一杯。健康食品、着物の着付け教室、家具、マイナーなネット会社なども。手に入れなくてもいいし、手に入れたところで生活に支障をきたすこともあるかもしれない。便利なのか、不便なのか。刺激物たちが笑顔でご案内。生活の実像が、ぼやけてきそうだ。


瞑想2008