小市民ダークロのありがちで気の抜けた感じのやつ

瞑想2008

2008.05(1)
倒れたアップルミントの葉を4枚ちぎり

倒れたアップルミントの葉を4枚ちぎり、よく洗ってからお湯を入れて飲んでみる。たしかにミント。思ったよりも悪くない。 紅茶を足して2杯目。甘い香りのいいお茶になった。ヌラリ、と最後に残る感覚が独特。アップルミントの評価が一変。6 時半から何ヶ月かぶりにテレビをつける。旅番組と、音楽とヨーロッパの景色が流れる番組。いろいろな歌。さまざまな 場所。このまま一生見続けてもいいくらいだが、すでにテレビ番組の中にいるのかもしれない。YOUTUBEでCornelius - Star fruits surf riderを聴き、感銘を受ける。Galaxie 500 - Fourth Of Julyも10年以上ぶりに聞き、感動する。Blur - Chemical Worldを聞き、元気になる。終わってもいなければ始まってもいない。流れてもいない。


満員電車が臭い。歯槽膿漏、洗ってない背広、染みついたタバコ、ポマード、首筋ににじみ出る脂汗、びっくりするほど臭い彼らはサラリーマン社会でなにをなしえてきたのか、なにをなしえようとするのか。誰もが乗る時間帯にくだらない自分の車両に乗りこみ、自分だけでしきつめられた満員の自分の中で赤字続きの自分に出勤。定時きっかりに自分を出た彼らは自分と一緒に自分の失敗を棚に上げて自分の陰口をたたき、自分を飲む。


今日も雨か、と思ったら、通勤途中で晴れ間ものぞく。仕事は細々したメール送信作業が最近多いので膨大なストレスがたまる。19時に仕事を終わらせ、天ちゃん、じんたん、トニーで大井町の焼鳥屋「昭和浪漫」。狭い通りの奥にある店だが、会社の連中がよく来るという。この日も社内報のグループが隣にきたため、帰り間際に大量につまみをもらう。すばらしくうまかった。テレビでナウシカがやっていた。天ちゃんがセリフを全部暗記していて、キャラクターの話す直前でしゃべっていたのに驚いた。


今日はストレスのたまるような仕事は全くなかった。ゆるやかにぬるま湯の中でカミングスーン。なんだかステキなバカンス。夕飯はじんたんとカフェでチキンカレーの大盛り。ご飯はこぼれんばかりの過去最大の量で、家に帰ったら60キロになっていた。私自身も半分くらいカレーになっていた。

うつろいいく世界と経済。精神はおいてけぼりにされて、いつまでも芽が出ない。いい土を与え、日に当てて水をまけば、双葉が生えてくるはず。それが大木になるかは、そいつ次第だろう。この双葉には強くて冷たい風が吹く。理不尽で無秩序な世界。ビタミン剤や睡眠薬や胃腸薬がないと、立ち向かえない。うち震えた精神よ。さあ。今はただ静かに眠れ。瞑想2008。このくだらない世界に。アイラブユー。


朝、いつもの適当な若者たちではなく、ハゲかかったオヤジがサラ金の街頭ティッシュを高速回転で配りまくっていた。普段は無視する私も思わずもらってしまったほどの早業だった。どこの世界でも、その道のプロっているものだ。収入と支出のバランスをとって私たちはダンスする。曲が終わっても惰性でダンスし続けるかわいそうな人もいる。バランスをとりそこなってジュースをチューチューする人もいる。このジュースは閉店前に返さなければならないが、返さない人もいる。隅にはダンスに疲れた人もいて、別のことをしてゆっくりする。踊りが上手い人もいれば下手な人がいる。賛辞、批評、言い訳、自己満足。この店はいつも騒がしい。このくだらないひとときに、さえない曲が鳴り響く。曲以外の音が消える。踊らされている人も多い。


瞑想2008